ペダルの踏み方について

今年はウィーンで開催されているWiener Musikseminar2025に参加させていただき、Alexander Rössler先生のマスタークラスを受講しました。今までも数多くのマスタークラスにレッスン受講生として参加してきましたが、今年までHPはおろか、ブログも開設していなかった為、過去20年以上にわたり、せっかく素晴らしい先生方のマスタークラスに、実際にレッスン受講生として参加してきたにもかかわらず、先生方から何を習ったかを書き留めていなかった事を、今になって反省しています。
今日のブログで取り上げる「ペダルの踏み方」に関する話は、セミナーが終わった後の打ち上げの席で、Rössler先生が受講生の人達に伝えたい事があるというので、私が通訳として先生の言葉を皆さんに伝えた際に先生がお話されたことです。
先生が受講生の皆さんにお話された事は、ピアノを演奏する際にどのようにペダルを踏むか、その基本中の基本(だと今は当たり前のように思っていますが)「ペダルをいつも下まで踏み込まないように」だったのです。
先生は確か”compress”という単語を使われていらっしゃったのですが、ペダルを踏むときに
、どんな時でも単純にペダルを上げるか、もしくは完全に下まで踏み込んでしまうかだけだと、ピアノが生み出す音響が圧縮されてしまい、例えば、なにか塊のような響きを作り出すので、ピアノから本来ならば無限に引き出せるはずの音色の変化が乏しくなってしまう、そのため音楽本来の自然な流れや歌を妨げかねない…何かそのような感じの事をお話をされようとしていらっしゃる印象を受けました。
その打ち上げに参加していたのは、ほとんどすべてが日本の音大の学生さん達だったのですが…何故、先生がこの話を日本の音大生にされているのか?と、本当にびっくりしてしまいました。
というのも、この度Rössler先生が打ち上げで話された「ペダルを下まで踏み込まないように!」というペダルに関する話を私が初めて教わったのは、それこそ私が20年以上前に初めて参加したイーストマン音楽学校Eastman school of MusicのDr.Jean Barr先生のマスタークラスでのことでした。
Dr.Barr先生はピアノ伴奏科の先生でいらっしゃったので、他の楽器や歌手の伴奏をする時に、ペダルを完全に下まで踏み込んでしまうと、弱音をコントロールするのが難しくなるので、まずこの点を受講生全員に向かって話されて直すようにおっしゃっていたという記憶が、まるで昨日の事のように蘇ってきたのですが。
でも、それって20年以上前の話なんですよね。
アメリカに留学して以来、ピアノの奏法のみならず、ペダルの使い方・踏み方に関しても、徹底的に直してきた私からすると、
「まさか、今でも日本の音大って相変わらず、ピアノを演奏する時に、ペダルをどのように緻密にコントールする事が大切か…という事をピアノのレッスンで学生に教えていないのだろうか?」
という疑問が残る打ち上げの席でのRössler先生のお話でした。



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