ピアノを肩から弾くと…
- Junko Nagaya
- 4月29日
- 読了時間: 2分
ピアノを肩から弾くのと、指で弾いた時にどのような違いがあるのかについて考察してみたいと思います。
まず、指でピアノを弾いていた時は身体がすごく疲れやすかった気がします。子供の頃はそれでも身体が回復していたのかもしれませんが、。
あとは、やはり指で演奏していた時は、メロディーを歌うのが難しかったです。さらにピアノの音色の変化が乏しくて、子供ながらにホロヴィッツやルービンシュタインのレコードを聴いて、「どうして私は練習しても、ホロヴィッツとかみたいな音がでないのかな?」と疑問には思っていました。
まさか、演奏法が根本から違うから…肩からの自然な重みとフラットフィンガーでピアノを弾くだなんて、日本では教えてもらえなかったので、その事実を知った時には本当に驚きました。なのに、今ではこのような古い世代の演奏法で演奏しているピアニストの方が少なくなってしまって、本当に寂しいです。
この演奏法をしっかりマスターしたら、メロディーも歌いやすいし、音色の変化もつけやすいし、FFはしっかり鳴り響き、ppはすごく柔らかい音色で弾けます。さらに、なにより身体があまり疲れず、鍵盤からほとんど指を離さずに演奏する為、ミスタッチを減らす事にも効果的なのです。
と言った、良いことずくめの演奏法なのに、何故、50年もたたないうちにすたれてしまったのか…本当に不思議です。
確かに、このピアノ演奏法はかなり教える事が難しく、ある一握りのピアニストの人達しか受け継いでいなかったため、教わりたくても教われない人達が多くいた可能性はありますが、国際コンクールに出場するレベルのピアニストならば、もっとこの演奏法を受け継いでいる人達がいてもおかしくないと思うのですが、時代の変化と共に忘れられていく運命なのだろうか…と思いながら、ショパン国際コンクールの予備予選を見ています。




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