ピアノの門下‐ショパンコンクールの予備予選‐
- Junko Nagaya
- 5月4日
- 読了時間: 3分
更新日:5月4日
ショパンコンクールの予備予選をYoutubeでみながら、子供の頃にピアノを教えていただいた京都女子大学名誉教授 島崎 清先生が、私が子供の頃受けていたピアノのレッスンで、ブーニンさんの事をお話されていた事を思い出しました。今から振り返ると、先生は東京音楽学校(現在の東京藝術大学)でクロイツァー先生に師事されていたようなので、おそらくOld Russian Schoolに代表される、古い世代の各国のピアノ流派にお詳しかったのだと考えています。
ブーニンさんって、あのゲンリヒ・ネイガウスのお孫さんなのですよね。今回の予備予選参加者では、ババイアン先生門下の皆さんが、ネイガウス先生の流派の継承者に当たるのでしょうか?
先生が「彼(ブーニンさん)は○○さんのお孫さんで…」とすごくエキサイトしてお話されているのを、まだ子供の私は良くわからずに聞いていました。モスクワ音楽院を代表するピアノ教授だったネイガウスのお孫さんなんて、子供の私には誰の事かさっぱりわかりませんでした。
まさかそのような私が、後年、モーツアルテウム大学で、帝政ロシア時代のモスクワ音楽院を代表するSafonov門下Rosina Lhevinne先生のお弟子さんであるKern先生にピアノを教えていただいたり、サマーアカデミーでは、Siloti - Goldenweiser 門下Bashkirov先生のマスタークラスに何度も参加させていただき、実際にピアノを教えていただくとは、その時は夢にも思っていなかったし、モスクワ音楽院やペテルブルグ音楽院などがあるロシアなんて、自分とは一番縁遠いと思っていました。
それこそ数年前、ベルリン芸術大学のウェブサイトを見て、クロイツァー先生はロシア出身で、さらにペテルブルグ音楽院のアンナ・エシポワ門下出身のピアニストだったと知りびっくり仰天していたくらいです。まさか、自分が子供の頃から、伝説のOld Russian Schoolに触れていたと、長い間、気が付いていなかったんです。
アンナ・エシポワ先生というピアニストがとても重要なピアニストだと知ったのも、それこそバシキーロフ先生の80歳のお誕生日をお祝いする動画をYoutubeでみて、そこで先生がエシポワ先生はとても重要なピアニストだと話されているのを聞いて、はじめて「ええ!」と思ったくらいなので。バシキーロフ先生がジョージアでピアノを習われたアナスタシア・ヴィルサラーゼ先生がエシポワ先生のお弟子さんだったそうで、
どうりで、島崎先生とバシキーロフ先生のテンパラメント表現が、どこか似てるなぁ…変だなぁ…と思ってましたが。
まさか、それはエシポワ先生に端を発するテンパラメント表現なのでしょうか?
アンナ・エシポワ先生のヨーロッパデビューはザルツブルグのモーツアルテウムだったようです。
私もモーツアルテウム大学で40年以上にわたって教鞭をとられてきたKern先生に、長年ピアノを教えていただいたご縁があったので、モーツアルテウム大学にも留学し、Kern先生のクラスでポストグラジュエート課程を修了しました。




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