ところで、ショパンコンクールがはじまりましたね…
- Junko Nagaya
- 10月5日
- 読了時間: 3分

HPのアクセス解析を見ていて気が付いたのですが、ショパンコンクールについてブログに書くと、HPの訪問者が増えるみたいなので、今回はオーストリアの話だけでなく、ショパンコンクールについて少し触れてみようと思います。と言っても、私はショパンコンクールには応募した事もないし、Polandまで聞きに行ったこともないのですが。
ショパンコンクールの話題と言えば、子供の頃ピアノを教えていただいていた島崎清先生が、ちょうどブーニンが優勝した時、ワルシャワまでショパンコンクールを聞きに行かれたようで、ブーニンが高名なピアノ教授のお孫さんであることや、会場が大変な熱狂ぶりであったというような事を聞いた記憶が甦ってきます。ブーニンさんって、あのゲンリヒ・ネイガウスのお孫さんなんですよね。小学生の私は、その時はお話を聞いても、まずネイガウスが誰なのかわからなかったので、何が凄いのか理解できなかったのですが。
今は当時と比べたらその辺りの事情にも詳しくなりました。ネイガウスはソ連時代のモスクワ音楽院の高名なピアノ教授の一人。でも、ネイガウスはモスクワ音楽院出身ではない方みたいなので、何故モスクワ音楽院出身ではないネイガウスが、モスクワ音楽院のピアノ科の教授になれたのか?私は遠くから見ているだけですが、やはり謎です。
でも、私がピアノ演奏を学ぶにあたって一番お世話になったKern先生がジュリアードで師事されたロジーナ・レヴィーン先生(サフォーノフ門下)やモーツアルテウムのサマーアカデミーで何度もマスタークラスを受講させていただいたバシキーロフ先生(ゴールデンワイザー門下)はモスクワ音楽院の卒業生で、確かに共通したテクニックだったり、表現や音色の出し方を教えていただいたので、モスクワ音楽院の卒業生の先生方のクラスとモスクワ音楽院の卒業生ではないネイガウス先生のクラスの違いって何なのだろう?という事が凄く気になります。
モスクワ音楽院出身の先生方って不思議だなと思うのは、モスクワ音楽院を卒業して離れても、レッスンを受講してみると、根本的にはどうやら、かなり共通した事柄を教えていらっしゃるんですよね。先生がモスクワ音楽院の出身でもないし、アメリカ人だったりすると、モスクワ音楽院とのつながりなんて一見したら何もないように見えるのですが、Kern先生とバシキーロフ先生のレッスンで、どちらの先生も何度も同じような事を話されているのを聞いて「ああ、やっぱりBasic Principleは同じなのだな、凄く不思議だな」と思いながらモーツアルテウムでピアノを練習していたことを思い出しました。
そして、今回の一次予選を聴いてみて、やっぱりダンタイソン先生のお弟子さん、何故か私がKern先生から習ったような解釈でショパンの幻想曲を演奏されていたりするのですが、その辺りも「門下・流派の違いを越えて、モスクワ音楽院の流れを汲む、感性というか、何か独特な表現や解釈なのかもしれないな。」なんて思いながら聴いています。
あまりショパンコンクールの話題になっていませんが、時々、ショパンコンクールを聴きながら、そちらの感想も織り交ぜて書いてみようと思います。




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