Gute Nachtのmanuscriptをみて気が付いたこと
- Junko Nagaya
- 2025年4月11日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年4月12日
シューベルトの”Winterreise”「冬の旅」の第1曲”Gute Nacht”には「雪に覆われた暗い夜道を、月明かりに照らされながら、自分の影を唯一の供にして独り歩く旅人」その旅人の心の情景が描かれています。
シューベルトの書いたピアノパートは、このように幻想的な銀世界を孤独に旅する一人の旅人の足音が聞こえてくるかのような、そのような情景を描写していると思います。でも、実際にピアノで弾いてみると、あまりにもシンプルなリズム音型が淡々と続くので、なかなか思ったような音楽効果を上手に生み出せなくて…
単純に音を拾って楽譜通り弾くだけならば、そこまで難しくはないのですが、この詩の世界感をピアノで描き出すのは、かなり大変な労力を必要とします。
そのようなピアノパートにも、少しだけメロディーらしき短い楽想が、オクターブで現れるのですが、シューベルトはそんなピアノパートのオクターブの右手部分にアクセントを書いています。
基本的に印刷されて出版されている楽譜では、このオクターブの短い楽想の高音部分か、もしくは低音部分にのみ、アクセントがかかっているように表記されているのですが…そこで実際に高音や低音部分だけにアクセントをかけて弾いてみたけれど、なんだかしっくりこないなぁ?何故だろう。
本当にこういう感じなの?と疑問に思ってmanuscriptを見てみたら…
なんと、シューベルトは1回目はオクターブの低音の方にアクセントを書き、2回目には高音にアクセントを書き、3回目は再度低音の方にアクセントを書き、4回目は高音に方にアクセントを書くというように、ちゃんとコントラストをつけているじゃあないですか⁉
だから、私はその通りに弾いてみました。
とても弾きやすかったです‼
シューベルトはちゃんと細かいニュアンスを譜面に書いているのです。
Urtextを名乗るのならば、何故、細かいニュアンスをシューベルトの記譜通りに載せてくれないの?
とちょっとピアニストの立場から愚痴を書いてみることにしました。



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